働くことの大切さが理解できた日(第3話)

目次

病気を経て復職して気づいた、本当に大切なこと

久しぶりに職場に戻った朝、同僚が「おかえり」と言ってくれた。

たったその一言で、胸がいっぱいになる。

以前の私なら、何も感じなかったと思う。


「キャリア」より大切なものがあった

発病したのは、仕事が一番楽しかったころだった。

20代半ば。

ようやく仕事の面白さが分かり始め、自分なりの成果も出せるようになってきた。

もっと成長したい。

もっと上を目指したい。

そんな思いで、毎日夢中になって働いていた。

だからこそ、大きな病気が見つかったときは、病気そのものへの不安と同じくらい、「仕事が止まってしまう」という焦りがあった。

これまで積み上げてきたものはどうなるのだろう。

復帰できるのだろうか。

長いブランクができたら、周りに置いていかれてしまうのではないか。

病室のベッドの上でも、そんなことばかり考えていた。

今振り返ると、病気よりも仕事のことを心配していた部分があったかもしれない。

けれど、入院生活が長くなり、何度も死を意識するようになると、その焦りは少しずつ姿を消していった。

もし人生に終わりがあるのだとしたら。

本当に大切なものは何だろう。

そんなことを考える時間が増えていった。

肩書きや評価。

売上や実績。

もちろん、それらは大切なものだ。

しかし、生きるか死ぬかという現実の前では、それだけではないことに気づかされた。

朝を迎えられること。

大切な人の顔を見られること。

笑えること。

食事を味わえること。

ただ生きていること。

それらの価値は、私が思っていたよりもはるかに大きかった。

病気は多くのものを奪った。

けれど同時に、本当に大切なものは何かを教えてくれた。

だから今は、仕事も人生も、以前とは少し違う目で見ることができる。

結果を追いかけるだけではなく、今日という一日を大切にしながら歩いていきたいと思っている。

病院のベッドで考えたこと

点滴を受けながら、病室の天井をぼんやりと見つめる時間がよくあった。

そのたびに考えていた。

もし元気になれたら、私は何をしたいのだろう。

なぜ働くのだろう。

これからの人生を、どう生きていきたいのだろう。

病室には十分すぎるほど考える時間があった。

焦る必要も、誰かと競う必要もない。

ただ静かに、自分自身と向き合う時間だった。

そして何度も考え続けるうちに、一つの答えが見えてきた。

それは驚くほどシンプルなものだった。

「誰かの役に立ちたい」

お金が欲しくないわけではない。

評価や肩書きが不要だと言いたいわけでもない。

けれど、それらは本当に求めていたものの先にあるものだった。

私が心から望んでいたのは、自分の経験や行動によって、誰かの力になれること。

誰かの不安を少しでも軽くすること。

誰かに希望を届けること。

ただ、それだけだった。

死を意識したからこそ見えてきた答えだったのかもしれない。

人生の終わりを考えたとき、最後に残るのは「どれだけ稼いだか」ではなく、「誰のために生きたか」なのだと、病院のベッドの上で初めて気づいたのだった。

死にかけると、本当に大切なことだけが残る。
それ以外は、全部どうでもよくなる。
あのとき消えなかったものが、本物だった。

復職した日、何かが変わっていた

復職した日のことを、今でもよく覚えている。

久しぶりに会社の扉を開けると、同僚たちが温かく迎えてくれた。

その中の一人が、何気ない口調でこう言った。

「おかえり」

たった一言だった。

本人にとっては、きっと何気ない挨拶だったのだと思う。

けれど、その言葉はまっすぐ私の胸に届いた。

病室で過ごした日々。

先の見えない不安。

もう以前の生活には戻れないかもしれないという恐怖。

そんな時間を経験してきた私にとって、「おかえり」という言葉は、自分の居場所がここにあることを教えてくれる特別な言葉だった。

嬉しくて、思わず胸が熱くなった。

病気になる前の私は、仕事の成果や評価、出世のことばかり考えていた。

もちろん、それらを目指して努力することは大切だ。

けれど、復職した私は少し違っていた。

今日、自分の仕事で誰かの役に立てただろうか。

誰かに喜んでもらえただろうか。

困っている人の力になれただろうか。

そんなことを考えるようになっていた。

そして不思議なことに、その変化とともに仕事は以前よりもずっと楽しくなった。

数字だけでは測れない喜びが、そこにはあったからだ。

何のために働くのか。

その答えは人それぞれだと思う。

生活のため、夢を叶えるため、家族を支えるため。

どれも素晴らしい理由だ。

ただ、病気を経験した私は、その問いに対する自分なりの答えを見つけることができた。

それは・・

「誰かの役に立つために働くこと」。

その想いは今も変わらず、私の仕事を支えてくれている。

今日も誰かのために働けることが、私にとっての開運。
生きてるだけで、もうそれだけで十分だと今は本気で思っている。

あなたが

生きてるだけで…もう開運している。

心配しなくて

大丈夫! 大丈夫! だいじょうぶ!

あなたは必ず「開運」して幸せになります!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

—こんびね—

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