余命宣告のあと、人との距離がガラリと変わった
余命を告げられたとき、私は誰に連絡しようかとかなり迷った。
その行為すべてが自分にとって人生の集大成だと感じたからだ。
結果その人たちが、私の本当の「大切な人」だったことにも気が付かされた。

告知のあと、連絡した人としなかった人
大きな病気だと分かった直後、私は誰にも打ち明けることができなかった。
不安や恐怖を抱えながらも、「心配をかけたくない」という気持ちのほうが強かったからだ。
けれど、時間が経つにつれて、このまま一人で抱え続けることはできないと感じるようになった。
そして少しずつ、信頼できる人たちに病気のことを話し始めた。
そのとき、これまで見えていなかった人間関係の姿が、驚くほどはっきり見えてきた。
すぐに連絡をくれて心配してくれる人がいた。
何度も励ましの言葉をかけてくれる人もいた。
一方で、多くを語らずとも、ただ静かに寄り添ってくれる人もいた。
その存在は、とても心強かった。
反対に、それまで頻繁に連絡を取り合っていたにもかかわらず、そのまま疎遠になってしまった人もいた。
最初は少し寂しく感じた。
けれど今は、それを誰かの良し悪しとして考えてはいない。
人にはそれぞれ事情があり、病気や死という重い現実にどう向き合えばいいのか分からないこともあるからだ。
ただ一つ言えるのは、病気を経験したことで、人とのつながりの本当の価値が見えるようになったということだった。
苦しいときに差し伸べられた言葉。
何も言わずに、そばで寄り添ってくれた優しさ。
たった一本の電話や一通のメッセージ。
それらは想像以上に大きな力を持っていた。
病気は多くのことを奪ったけれど、人の温かさや絆の尊さを教えてくれた。
そして、人間関係の「本質」は、順調なときよりも、むしろ苦しいときにこそ見えてくるのだと学んだ。
それは私にとって、とても大きな気づきだった。
傷ついたことも、正直あった
もちろん、病気を経験して得たものばかりではない。
正直に言えば、傷ついたこともあった。
仲が良いと思っていた友人や知人と、いつの間にか距離ができてしまったこともある。
以前なら頻繁に連絡を取り合っていたのに、病気の話をしてから連絡が途絶えてしまった人もいた。
そのときは、とても悲しかった。
「なぜだろう」
「何か悪いことを言っただろうか」
そんなことを何度も考えた。
人とのつながりを信じていた分だけ、心にぽっかり穴が空いたような気持ちになった。
けれど、時間が経つにつれて少しずつ考え方が変わっていった。
病気や死というテーマは、誰にとっても簡単に向き合えるものではない。
どう接していいか分からず、距離を取ってしまった人もいたのだと思う。
だから今は、誰かを責める気持ちはない。
むしろ、その出来事も含めて大切な学びだったと感じている。
もし病気を経験していなかったら、人との関係の本質に気づくまで、何十年もかかっていたかもしれない。
本当に苦しいときに支えてくれる人。
何も言わなくても心が通じ合う人。
ただ存在してくれるだけで力をもらえる人。
そんなかけがえのない人たちの存在を、私は知ることができた。
そしてもう一つ学んだことがある。
それは、人生の時間には限りがあるということだ。
以前は、時間が永遠に続くような気がしていた。
けれど今は違う。
だからこそ、自分の時間を誰と過ごすのかを大切にしたいと思う。
無理をして人に合わせるのではなく、本当に大切な人たちと笑い合える時間を増やしたい。
病気は多くの試練を与えた。
しかし同時に、限られた人生をどう生きるのかという大切な問いへの答えも教えてくれたのである。
人は、しんどく辛いときにこそ、本当のことが分かる。
それは決して悲観的な出来事ではなく、
「本物」を見分けるための、大切な時間だったと思う。
今、人との関係が変わった
病気を乗り越えてから、人との付き合い方は大きく変わった。
以前の私は、人とのつながりを広げることにも価値を感じていた。
多くの人と知り合い、関係を築き、その輪を広げていくことが大切だと思っていた。
もちろん、それも素晴らしいことだと思う。
けれど今は、少し考え方が違う。
無理に人間関係を増やそうとは思わなくなった。
その代わり、本当に大切だと思える人との時間を、以前よりずっと大切にするようになった。
一緒にいて心が安らぐ人。
苦しいときに支えてくれた人。
何気ない会話で笑顔になれる人。
そんな人たちとの時間こそが、人生の宝物だと感じている。
そして私は、「いつか会おう」という言葉をあまり使わなくなった。
会いたい人がいるなら、自分から会いに行く。
感謝を伝えたいなら、その日のうちに伝える。
気になっている人がいるなら、連絡をしてみる。
以前は「また今度でいい」と思っていたことも、できるだけ先延ばしにしないようになった。
なぜなら、明日が当たり前に来るとは限らないことを知っているからだ。
病気を経験するまでの私は、「また今度」が必ずやって来ると思っていた。
けれど人生は、そんなに確かなものではない。
だからこそ、今という時間を大切にしたい。
伝えたい言葉は今伝える。
会いたい人にすぐに会う。
感謝は後回しにしない。
それが、病気を経験した私がたどり着いた、人との向き合い方なのかもしれない。
人生の長さは誰にも分からない。
だからこそ、今日という一日を、大切な人たちと心を込めて生きていきたいと思っている。
あなたの周りに、「いつか連絡しよう」と思っている人はいないであろうか。
今日、その人に一言伝える一歩を踏み出してほしい。
生きてるうちに、伝えられることを、素直な気持ちで伝えてほしい。
あなたが
生きてるだけで…もう開運している。
心配しなくて
大丈夫! 大丈夫! だいじょうぶ!
あなたは必ず「開運」して幸せになります!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
—こんびね—
